向日 「なぁ、侑士。お前ん家、誰も入れたことねぇだろ。」
忍足 「え?それが、どうしたん?」
向日 「なぁ。・・・ダメなのかよ?」
忍足 「だから、家、片付いてないって、言うてるやん。」
向日 「いつもじゃん!」
ここは、氷帝学園。
向日が、忍足の家へ行こうと思っているようだ。しかし、忍足は、「家が片付いていない」それだけの理由で入れてくれない。
忍足 「まぁ、いつか、な。」
忍足は、軽く話を流した。
向日 「いつになんだよ。」
向日は、そっと呟いた。
跡部 「あいつ・・・。何か、隠してやがるな。」
(馬鹿な)向日とは違って、跡部は、何かに気付いたようである。
鳳 「あれは、何かを隠してる、としか思えませんよ。」
宍戸 「だな。」
どうやら、(馬鹿な)向日以外は気付いているらしい。
向日 「何を、だよ!」
滝 「行ってみれば、わかるんじゃない?」
日吉 「まぁ、忍足さんも、追い返すようなことはしない、と思いますしね。」
芥川 「みんなで、行こっ!」
樺地 「ウス。」
そうして、レギュラー陣(&滝・日吉)(←以下略)は忍足の家に行くことにした。
・・・が。
向日 「なぁ。侑士ん家って、どこ?」
宍戸 「えっ!向日、知らねぇのかよ。」
鳳 「俺、てっきり、向日さんが知ってると・・・。」
そう。みんな、行ったことがないから、どこにあるかも、知らなかった。
跡部 「なんだよ。使えねぇ奴らだな。」
日吉 「誰か、住所知らないんですか。」
滝 「あっ。俺、携帯に入れてるかも。・・・・・・忍足、忍足。・・・あったよ。住所も書いてる。」
芥川 「滝、えらいなー。俺なんて、アドレスしか入ってない!電話なんて、滅多にしないC!」
・・・せめて携帯番号は、入れとけよ。(芥川以外全員)
樺地 「ここ・・・、みたいです。」
そう言って、樺地は目の前の、高級そうなマンションを指さした。
向日 「侑士、こんなマンションに住んでたのか!金持ち?!」
・・・ペア(親友でもあるはず)なのに、何も知らないのか、お前は。(向日以外全員)
鳳 「でも、こういうマンションって、オートロック付なんじゃ・・・。」
“ピンポーン”
芥川 「えっ?もう、押しちゃったよ。」
おい!(芥川以外全員)
? 「はい。どちら様ですか。」
それは、女の声だった。
滝 「・・・誰だろうね?」
向日 「あっ、え、えーっと・・・。侑士の友達の向日です!」
? 「あぁ!向日さん!・・・ってことは、うしろの方は氷帝のテニス部の人達ですね?」
どうやら、その女は、レギュラー陣のことを知っているようだった。
日吉 「はい、そうです。」
宍戸 「あの、忍足・・・侑士は、いますか?」
? 「あ〜・・・。今、買い物に行ってると思うんですけど・・・。もうすぐ、帰ってくると思うんで、家で待ちますか?」
跡部 「じゃ、お願いします。」
即答かよ!迷惑だとか、思わないのか!(跡部以外全員)
? 「じゃ、今、開けますんで。」
樺地 「ありがとうございます。」
? 「どうぞ。」
そう言ったと同時に、前のドアが開いた。
向日 「これで、侑士の謎も、解き明かされるんだな!」
滝 「それにしても、さっきの女の人、誰だろう?お母さんじゃなそうだったね。声、若かったし。」
跡部 「結婚してたりしてな。」
鳳 「それは、ないでしょう!」
エレベーターを6階で降り、1番奥のネームプレートを見ると、そこには「OSHITARI」と書いてあった。
日吉 「ここみたいですね。」
“ピンポーン”
芥川 「こんにちはー。あっ、もう、こんばんは?」
また、お前か・・・。(芥川以外全員)
? 「こんにち・・・。こんばんは、ですか?」
そう言って、出てきたのは、同じ年頃の少女だった。
・・・か、かわいい!・・・忍足(さん)とは、どういう関係なんだ(ろう)?(全員)
樺地 「失礼ですが・・・。」
? 「あっ。みなさん、私のこと知らないですよね。兄、何も言わないから・・・。」
宍戸 「あ、兄?」
向日 「ってことは・・・。」
「はい。初めまして。忍足 侑士の妹のです。まぁ、どうぞ。家に上がって下さい。」
全員 「いもうと?!」
レギュラー陣は、驚きながらも、忍足の家に上がった。
跡部 「忍足の妹、ってことは、俺らは敬語を使わなくてもいいんだな。」
「はい。まぁ、みなさん使わなくてもいいんですけど。私、中1ですから。それから、名前で呼んでください。苗字だと、兄とややこしいでしょうし。」
鳳 「・・・中1?氷帝では見たことないなぁ・・・。」
「当然です。私、青春学園に通ってますから。」
みんなは、また驚いた。
向日 「お前、青学なのか。」
「はい。」
宍戸 「また、なんで青学に・・・?」
氷帝に来れば、よかったのに・・・、と思っていたレギュラー陣にとっては、これは気になることだった。
「それは・・・。」
“ピンポーン”
が理由を説明しよう、としたと同時に、チャイムが鳴った。
忍足 「ー。帰ってきたで。」
部活を終え、買い物をして帰ってきた、忍足だった。
「おかえり、侑兄。今、開けるからー。」
忍足 「ありがとうな。」
そうして、さっきレギュラー陣が来たときのように、はオートロックを解除し、ドアの鍵を開けに行った。
滝 「オートロックって、自分で解除できるよね・・・。」
日吉 「当然でしょう。そうじゃなかったら、1人暮らしの人は、入れないじゃないですか。」
樺地 「ウス・・・。」
芥川 「あのさー、はなんで、忍足に開けささないの?」
「兄が、そうした方がいいって言うんで。」
あぁ、忍足(さん)。シスコンなんだ。(全員)
「それに・・・。私も兄が帰ってくる、っていうのが少しでも早くわかると、嬉しいですし。2人暮らしで、淋しいですから。」
騙されてる(ぞ)!(ちゃん・さん)!・・・って、2人暮らし?!かなり、危険だ・・・。(全員)
そうこう思ってるうちに、忍足が帰ってきた。
忍足 「ただい・・・・・・。」
「おかえりー、侑兄!ん?・・・どしたん?」
忍足は、玄関の靴の多さに戸惑い、奥の部屋を見た。すると、その部屋には、見知った顔が、いくつも並んでいた。
向日 「よう、侑士。今日は、約束どおり、来させてもらったぜ。」
鳳 「あ、忍足さん。お邪魔してます。」
宍戸 「おう。邪魔してるぜ。」
樺地 「お邪魔してます。」
跡部 「おい。こんな(かわいい)妹がいる、っていうのは聞いたことがなかったな。」
滝 「ホント。水臭いよ、忍足。」
日吉 「まぁ、大事な妹を、俺達に見せたくなかったんでしょう。」
芥川 「マジかわE−!」
「へへ・・・。ありがとうございます。」
照れてるも、かわえぇなぁ・・・。って、そうやなくて!こういうときに限って、ジローの奴も起きとるし・・・。(忍足)
忍足 「。アカンって言うたやろ?」
忍足は、少し怒った口調でに言った。
「だって・・・。」
忍足 「俺の友達に近寄ったら、危ないって言ったやろ?特に、跡部。」
おい!(忍足以外全員(特に跡部))
「そんな人達じゃ、なそうやん。それに、跡部さんが『恐い』っていうのは、部活で注意したりしてるからやろ?」
いや、そういう意味じゃなくて(やなくて)・・・。(跡部以外全員)
滝 「そういえば、ちゃんも関西弁なんだ。」
「はい。家では、ずっと関西弁しゃべってますし・・・。抜けないんです。」
忍足 「滝、勝手に下の名前で呼ぶん、やめてくれへん?」
忍足は、本当にシスコンらしい。
「いーの。うちが侑兄とややこしいから、って言ったから。」
向日 「なぁ、。携帯持ってる?持ってたら、番号とアドレス交換しようぜ。」
忍足 「岳人!」
が心配やし、持たせてんのに・・・。岳人とかに教えたら、意味ないやん!(忍足)
「いいですよ。あっ、よければ、みなさんも教えて下さい。」
忍足 「ー!」
はぁ〜・・・。今まで、せっかく誰にも見つからへんように、人を家に上げへんかったのに・・・。それに、わざわざ青学にも通わせたのに・・・。(忍足)
鳳 「部活は、何やってるの?」
兄がテニス部だったら、妹もテニス好きなのかもしれない、そうなら話が合う、という考えから、鳳はさり気なく、部活を聞いてみた。
「男テニのマネージャーやってます。」
忍足 「えー?!」
妹のことなのに、忍足は、とても驚いていた。
「兄は、部活には入るな、帰りが遅くなる、って言ったんですけどね。私も部活仲間がほしかったし、それにテニス好きなんで、男テニのマネになったんです。」
あぁ。やっぱり、シスコンか(なんだ)。忍足(さん)。(忍足以外全員)
忍足 「そやかて、男テニのマネにならんくても・・・。女テニでも、よかったやん。」
「だって、男テニやったら、侑兄に会えるかもしれへんやん。」
惚れ直す、忍足。かわいいと思いながら、心配する、レギュラー陣。
日吉 「あっ。そろそろ・・・。」
そう。いつの間にか、時計は7時を指していた。
芥川 「わっ!といると、時間経つのも、忘れてたー!」
「私も、です!」
樺地 「お邪魔しました。」
「いいえ。また、来て下さいね!」
もう、来んでえぇって!(忍足)
宍戸 「いつでも、来るぜ。」
跡部 「今度は、1人で、俺の家に来てもいいぜ・・・?」
跡部(さん)は、こういう意味で、恐いんだ(よ・やで)!わかってんのか(わかってる)?(ちゃん・さん)。(跡部以外全員)
「えっ、ホントですかー?じゃ、いつか・・・。」
わかってねぇ(ない・へん)!(跡部以外全員)
忍足 「はいはい、帰った、帰った。」
そうして、レギュラー陣は帰っていった。まさか、愛するが本当に、跡部の家に行くなど、予想もせずに・・・。
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やっぱり、逆ハーは難しい。そういうことです(←どういうことだよ)。
でも、頑張ってたくさんのキャラを出す予定です(偏りは生じると思いますが)。
それにしても、また向日さんが馬鹿キャラ・・・orz
そして、意外に滝さんが素敵な人だ・・・!!いずれ、本性が出るんでしょうか?
・・・嘘です。すみません。滝さんは、いつも素敵な方だと思っています(棒読み)。